セチリジンは第二世代抗ヒスタミン薬の一つです。日本では商品名ジルテックとして販売されています。
局所セチリジンがAGAに対して有効である可能性を示唆した論文があり情報を共有します。
日本皮膚科学会のガイドラインにも記載されておらずあくまでも選択肢となりうる可能性程度で留めておく必要があります。
内容は下記です。
バックグラウンド
アレルギー疾患に広く使用されている薬剤であるセチリジンは、最近、男性型脱毛症 (AGA) の治療に局所的に使用されています。AGA 治療における局所セチリジンの有効性と安全性に関する現在のエビデンスを要約することを目的としました。
メソッド
Ovid MEDLINE、Embase、および Cochrane Central Register of Controlled Trial を検索しました。ランダム化比較試験 (RCT) と非ランダム化臨床試験の両方を含めました。
所見
最初に 102 件の記録を特定し、そのうち 2 件の RCT と 1 件の非ランダム化臨床試験を含めましたが、これらはバイアスのリスクが中程度から高かったものでした。含まれているすべての試験では、さまざまなレジメンの介入として 1% の外用セチリジンが使用されていました。局所セチリジンは、AGAの治療においてプラセボよりも効果的である可能性が高い. 外用ミノキシジルと比較して、外用セチリジンは総毛髪密度と軟毛密度を改善する効果が低いようですが、効果がより長く持続する可能性があります. さらに、セチリジンは、毛髪の直径を改善する上でミノキシジルと同じくらい効果的である可能性があります.
結論
1% の外用セチリジンは、特に外用ミノキシジルに反応しない患者にとって、AGA を治療するための選択肢として役立つ可能性があります。AGA に対する局所セチリジンの役割を完全に理解するためには、適切に設計された追加の RCT が必要です。
引用
Chen, Xiaomei, Hongmei Xiang, and Ming Yang. “Topical cetirizine for treating androgenetic alopecia: A systematic review.” Journal of Cosmetic Dermatology (2022).