ミノキシジル1mgではAGA治療に対して容量が不足している可能性を示す論文を紹介します。
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低用量経口ミノキシジルと外用ミノキシジルの男性型脱毛症および女性型脱毛症(FAGA)における臨床効果と安全性
概要: 男性型脱毛症(AGA)および女性型脱毛症(FAGA)の推奨される第一選択治療は外用ミノキシジルです。しかし、低用量経口ミノキシジル(LDOM)もオフラベルで使用されており、良好な臨床効果と安全性が報告されています。本研究では、1 mg/日の経口ミノキシジルと5%外用ミノキシジルの効果と安全性を比較しました。
研究の目的: 本研究の目的は、男性型脱毛症および女性型脱毛症(FAGA)に対する第一選択治療としての外用ミノキシジルと1 mg/日の経口ミノキシジルの有効性と安全性を比較することです。
方法:
- 参加者:
- 65名のAGA患者が無作為に5%外用ミノキシジルまたは1 mg/日の経口ミノキシジルを6ヶ月間投与されました。
- 治療効果は毛径の測定、写真評価、および患者の自己評価アンケートで評価されました。
- 安全性は病歴聴取および身体検査で確認されました。
- 結果:
- 両群とも6ヶ月後に毛径が有意に改善されました(p < 0.001)。
- 写真評価では、外用ミノキシジル群で毛密度の有意な改善が見られましたが、経口ミノキシジル群では有意な改善は見られませんでした。
- 両群ともに60%以上の患者が治療に満足し、グループ間で有意な差はありませんでした。
- 副作用としては、経口ミノキシジル群での低血圧や多毛症が報告されましたが、深刻な副作用はありませんでした。
結論: 1 mg/日の経口ミノキシジルは、標準的な5%外用ミノキシジルと同様に有効かつ安全であり、AGAおよびFAGAの治療において選択肢となる可能性があります。
上記のように1 mgの投与量では効果が不十分である可能性があり、より高い投与量が必要とされる場合があります。今後の研究では、より大規模な参加者と長期間の追跡調査が必要です。
参照
- Asilian, A., Farmani, A., & Saber, M. (2023). Clinical efficacy and safety of low-dose oral minoxidil versus topical solution in the improvement of androgenetic alopecia: A randomized controlled trial. Journal of Cosmetic Dermatology. https://doi.org/10.1111/jocd.16086